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1999年7月24日 オーケストラ・アンサンブル金沢 

「市民主導行政参加」という運営が実現、阿南市へ企画を提案した事業第1号です。

1999年7月24日 19時開演

オーケストラアンサンブル金沢 武満徹作品集

岩城宏之指揮

1999年7月24日 オーケストラ・アンサンブル金沢

1996年2月に亡くなったばかりの武満徹さんの作品集が開館記念事業でした。

しかも、指揮は盟友の岩城宏之さん

演奏はオーケストラアンサンブル金沢。ちょうど大阪いずみホールまで演奏に来るというところを徳島まで足を延ばして頂いた。

当日は阿南の夏祭りの夜でしたが、大勢お運びくださいました。ありがたい。

 

開館記念事業だというのに

「弦楽のためのレクイエム」で始まったのでした。

うーん、疲れる。とお客様の声がありました。美しくて心がそぉっと落ち着くと私は感じます。

感想は人それぞれ、自分の想いを自分の心で表すことを大事にしたいと、この企画を実施しました。

定まった評価を鵜呑みにせず、自身の感想、意見を持ったり、その作品の良さはどこにあるのだろうかと探求してみたり・・そのような作業を「芸術」を通してそれぞれに行ってほしいと考えます。

個々がそれぞれの意見を持ち、お互い尊重しあうことは豊かなまちづくりにつながると考えます。

人と違う意見を表明するのは勇気のいることですが、文化という面で、意見を表明する経験を積んでみよう。と考えたのです。私も練習中です。

 

 

 

さて演奏会、後半は「3つの映画音楽」の演奏で、リズムやメロディが親しみやすく、楽しんでいただけたかと思います。

終演後は、開館記念ということもあり視聴覚室で 立食パーティを実施。

岩城さんからが、音響のすばらしさを誉められましたが、一つ欠点を。

楽屋のマエストロ室の衣装ダンスハンガーの位置が低く、女性のドレスが掛けにくい。とのことでした。

 

プログラムとチケットはこんな感じ

オーケストラアンサンブル チケットとプログラム

チケットの大きさにびっくりですよね。ほぼ紙幣の大きさ。当時は違和感がなかったので、このサイズが一般的だったのでしょう。比較に写した現在の「夢ホールコンサート」のチケットの比べると4倍近いです。

プログラムは相変わらず、色上質紙への一色刷り。中はお宝です!作曲の諸井誠先生に「開館記念演奏会」へのコメントを寄せてもらったのでした。

 

明るく楽しく有名曲での開館記念演奏会という一般的な路線と異なり

現代曲で日本人作曲家で、地方都市のオーケストラで(有名だけど)という企画。

「市民主導、行政参加」という画期的な運営方針を印象付けるうえでは、良い選択だったと思いますが。いかがでしょ。

今でも、武満さんで始まったことは誇りと思っているのです。

企画と運営を任せてくださった当時の担当課長さんに感謝しきれません。Kさんと言います。今も、しっかり応援くださっています。

 

20年後の2018年 念願の「オーケストラアンサンブル金沢」を金沢へ聴きに行きました。阿南での演奏会を担当くださったスタッフTさんにもお会いできました。

開場前にはロビーで出演者によるウェルカム演奏。開演前には音楽監督池辺晋一郎さんによる解説どれも素敵なひと時でした。